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【kintone】営業の時間を奪う「見積作成」、システム化でどれだけ楽になる? 

    2026/6/12

    【kintone】営業の時間を奪う「見積作成」、システム化でどれだけ楽になる? 

    本記事は、見積・受注業務の見直しをテーマにした2部構成の第2回です。

    第1回では、事務・経理担当者が行っていた転記作業や確認作業を減らす方法をご紹介しました。

    第2回では、営業担当者が見積データを入力する際の手間を減らし、顧客データを無理なく管理していく方法をご紹介します。

     

    営業担当者の時間を奪っているのは、商談そのものではなく、見積作成のたびに発生する入力・検索・確認作業かもしれません。
    顧客名、住所、担当者名、商品名、数量、単価、納期、備考。
    過去に似た見積を作ったことがあるはずなのに、どこにあるのかすぐに見つからない。
    結局、前回のExcelファイルを探したり、別の担当者に聞いたりしながら、また一から入力する。
    この作業は、一つひとつは小さく見えても、毎日続くと大きな負担になります。

    「この会社、前回はいくらで出していたかな」

    「担当者名はこれで合っていたかな」

    「前に似た見積を作ったはずだけど、どこに保存したかな」

    そんな確認に時間を取られてしまうと、本来力を入れたいお客様対応や提案準備の時間が削られてしまいます。

    そこで今回は、kintoneを使って見積データや顧客情報を整理し、営業担当者の入力負担を減らす方法をご紹介します。

    1. 営業担当者が気づかない見積作成時の負担

    「今月はあと〇件、提案に行かなければならないのに、デスクから離れられない……」 そんな風に、パソコンの前でため息をついている営業担当者の方は少なくないのではないでしょうか。

    営業の本来のミッションは、顧客と向き合い、課題を解決するための提案を行うことです。しかし、実際の現場では、提案書や見積書を「作成する」「確認する」というデスクワークの負担が、営業活動の時間を大きく圧迫しているという現実があります。

     

    見積書を1枚作る。一見シンプルな作業に思えますが、その裏では以下のような「地味で、手間のかかる確認・入力作業」があちこちで発生していませんか?

    • 「あの時の見積書、どこだっけ?」 ➡ 過去の似たような案件の見積書を、社内サーバーのフォルダから探し回る

    • 「これ、最新の単価で合ってる?」 ➡ 料金改定や商品名が変更されていないか、別の最新台帳や過去のメールをひっくり返して見比べる

    • 「顧客情報の二重入力」 ➡ 名刺管理ツール、Excel、メール画面など、あちこちに散らばっている顧客名や住所を手入力で転記する

    • 「事務方との確認ラリー」 ➡ 「この内容で申請回して大丈夫ですか?」と、チャットやメモで社内調整を繰り返す

    このように、情報が社内のあちこちに分かれているせいで、営業担当者は「探す」「確認する」「何度も同じ情報を入力する」という不毛な時間に追われ、気づけば夕方……という事態に陥ってしまっているのです。

    下のグラフは、ある企業の営業担当者の「業務時間の内訳」をイメージしたものです。

    一目でお分かりいただけるように、営業が「提案や顧客対応」に割けている時間は、見積作成や社内確認といった「デスクワーク」に埋もれてしまっています。

    営業の行動力を最大限に活かし、売上を伸ばしていくためには、この「見積作成・確認作業に取られる時間」をいかに削り、本来の「提案時間」を確保するかが大事であると言えるでしょう。

    2. 見積入力の手間を減らすために、情報の置き場所を決める

    そこで大切になるのが、見積に必要な情報の置き場所を決めることです。
    今回の方法では、kintone上に「顧客情報を入力するアプリ」と「見積情報を入力するアプリ」を用意します。

    たとえば、次のような形です。 

    • 顧客アプリ
      顧客名、住所、電話番号、担当者名、業種、エリアなどを入力する

    • 見積アプリ
      見積日、顧客名、見積内容、金額、営業担当者、受注見込みなどを入力する

    このように分けておくと、見積を作るときに、顧客情報を一から入力する必要が減ります。
    すでに登録されている顧客を選ぶことで、顧客名や住所などの情報を呼び出せるようにできるためです。

    つまり、毎回同じ顧客情報を入力するのではなく、

    「登録済みの顧客データを選んで使う」

    という流れに変えられます。


    これにより、入力時間を減らせるだけでなく、表記ゆれも減らしやすくなります。
    たとえば、顧客名を毎回手入力していると、同じ会社でも

    • 株式会社サンプル

    • ㈱サンプル

    • サンプル株式会社

    • サンプル

    のように、担当者ごとに違う名前で入力されてしまうことがあります。
    こうなると、あとから検索したときに同じ顧客として見つけにくくなります。


    もちろん、kintoneを使えば自動的に表記ゆれがなくなるわけではありません。

    しかし、顧客情報をあらかじめ「顧客アプリ」に登録しておき、見積アプリで見積を登録する場合はその中から選ぶ形にすれば、毎回自由に顧客名を入力する場面を減らせます。

    kintoneではこの機能を「ルックアップ機能」と呼んでいます。

    3. 過去の見積を再利用できると、入力はもっと楽になる

    営業担当者にとって、過去の見積はとても大切な情報です。

    「前回と同じ条件で出したい」

    「似た案件の金額を参考にしたい」

    「このお客様には以前どんな内容を提案したか確認したい」

    こうした場面は多いのではないでしょうか。


    紙やExcelで見積書を管理している場合、過去の見積を探すには、保存先のフォルダを開いたり、ファイル名を思い出したり、担当者に確認したりする必要があります。
    さらに、似た見積が見つかったとしても、そこから新しい見積書を作るには、必要な部分をコピーしたり、日付や顧客名、金額を直したりする作業が発生します。
    kintoneに見積データを登録しておくと、顧客名、見積日、営業担当者、商品名、エリアなどで過去の見積を探しやすくなります。


    そして、見つけた過去の見積レコードをもとに、新しい見積レコードを作成することもできます。
    いわゆる「レコードを再利用する」使い方です。

    たとえば、以前作成した見積と似た内容で新しい見積を作る場合、過去のレコードを再利用すれば、すべての項目を一から入力する必要がありません。

     

    必要に応じて、

    • 見積日

    • 顧客名

    • 数量

    • 金額

    • 納期

    • 備考

    などを変更するだけで、新しい見積データを作成しやすくなります。

    毎回ゼロから入力するのではなく、過去の見積をたたき台として使えるようになるため、営業担当者の入力負担を減らしやすくなります。


    もちろん、過去の見積をそのまま使うだけではなく、内容の確認は必要です。
    単価や条件が変わっている場合もあるため、再利用した後に見積内容を確認する運用は大切です。


    それでも、毎回すべてを手入力する場合と比べると、

    「探す」「コピーする」「入力する」

    という作業を減らしやすくなります。

    営業担当者が毎回ゼロから見積を作るのではなく、会社に蓄積された見積データを活用しながら、効率よく見積を作れるようになるのです。

    4. 顧客データをまとめると、次の提案に活かしやすくなる

    顧客情報や見積情報がkintoneにまとまっていると、次の提案や営業活動の振り返りに使いやすくなります。

    たとえば、次のようなことを確認しやすくなります。

    • どの顧客に、いつ見積を出したか

    • どの営業担当者が対応しているか

    • どの地域からの見積依頼が多いか

    • どの商品やサービスの見積が多いか

    • 見積後に受注につながった案件はどれか

    • 失注した案件にはどのような傾向があるか

    これまでは、営業担当者それぞれの頭の中や個別ファイルにあった情報が、会社全体で見える情報に変わります。


    もちろん、最初から細かく管理しすぎる必要はありません。
    入力項目が多すぎると、営業担当者にとって負担になってしまいます。
    大切なのは、まず最低限必要な情報から始めることです。

    たとえば、最初は次のような項目だけでも十分です。

    • 顧客名

    • 担当者名

    • 見積日

    • 見積金額

    • 商品・サービス名

    • 営業担当者

    • 受注見込み

    • 対応状況

    このように、営業担当者が無理なく入力できる範囲から始めることで、運用に乗せやすくなります。

    5. 実際に変わったこと

    見積作成と顧客管理の方法を見直すことで、営業担当者の作業は次のように変わりました。

    (※内容は一例です。業務内容や運用方法によって異なります。)

    項目

    Before

    After

    顧客情報の入力

    見積書を作るたびに、顧客名や住所を手入力する

    登録済みの顧客データを選んで利用できる

    顧客情報の管理

    担当者ごとにExcelやメモなどで管理している

    顧客情報をkintone上の顧客アプリでまとめて管理できる

    表記ゆれ

    同じ顧客でも、担当者ごとに違う名前で入力されることがある

    顧客アプリから選ぶ運用にすることで、表記ゆれを減らしやすい

    過去見積の確認

    Excelファイルやメールを探して確認する

    顧客名、見積日、営業担当者などで過去の見積を探しやすくなる

    入力作業の負担

    顧客情報、見積内容、明細などを毎回入力する

    登録済みデータや過去レコードを再利用することで、入力の手間を減らしやすい

    情報共有

    担当者本人に聞かないと分からないことがある

    社内で顧客情報や見積状況を確認しやすくなる

    営業活動の振り返り

    受注・失注の傾向を確認しにくい

    見積データをもとに、顧客別・商品別・担当者別などで振り返りやすくなる

    6. 営業担当者が無理なく使える形にするには

    ここまで読んで、

    「入力作業が増えるだけにならないか不安」

    「入力項目をどう決めればいいかわからない」

    「今の顧客データが整理されていない」

    「まず何から始めればいいのかわからない」

    と感じた方もいらっしゃるかもしれません。


    実際、顧客管理や見積管理は、システムを作るだけではうまくいきません。
    現場の営業担当者が無理なく使える形にすることが大切です。
    最初からすべての情報を完璧に管理しようとすると、入力項目が多くなり、かえって使われにくくなることがあります。

    まずは、

    • 見積作成で毎回入力している項目は何か

    • 顧客情報として共通管理したい項目は何か

    • 営業担当者が入力しやすい項目はどこまでか

    • 事務担当者に渡すために必要な情報は何か

    • あとから検索したい情報は何か

    を整理するところから始めるのがおすすめです。

     

    私たちワイ・ビー・シーは、サイボウズのオフィシャルパートナーとして、現場に合わせたkintone活用を支援しています。

    「見積作成の手間を減らしたい」

    「顧客情報を整理したい」

    「営業担当者にも使いやすい形にしたい」

    「まずは一部の業務だけでも見直したい」

    そんなご相談でも大丈夫です。

    最初から大きく変える必要はありません。

    まずは、いまの見積作成や顧客管理で、どこに手間がかかっているのかを整理するだけでも、改善の第一歩になります。

    詳しくはこちら

    投稿者

    Webシステム開発者兼、kitnone導入支援者。皆様の業務のデジタル化を全力で支援します。