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AIエージェントの台頭でRPAは不要になる?技術の進化と「現場」のこれから
2026/4/28
AIエージェントの台頭でRPAは不要になる?技術の進化と「現場」のこれから

「最近、AIの進化が凄すぎて、地道にRPA(PAD)の手順を覚える意味ってあるのかな……?」 そんなふうに、漠然とした不安を感じることはありませんか?
テレビやネットで「AIが自分で考えて何でもやってくれる」「AIで仕事がなくなる」といった言葉を目にする機会が増えました。
そうなると、ChatGPTのように賢いAIが、もうすぐすべてを片付けてくれる気がしてきますよね。 「人間がクリックや入力の手順をコツコツ教え込むRPAは、もうすぐ不要になってしまうのでは?」 「今の自分の努力は、無駄になってしまわないか?」 そう心配になるのも無理はありません。
でも、安心してください。実は、技術が進めば進むほど、「AIに任せていいこと」と「RPAで守らなければならないこと」の役割が、よりはっきりと見えてきているんです。今回は、最近話題の「自分で考えて動くAI(AIエージェント)」の正体をやさしく紐解きながら、これからの自動化の未来について、少し詳しくお話ししてみたいと思います。
※ Power Automate Desktop (PAD)とは?
Microsoftが提供している、PC操作の自動化ツールです。プログラミングの知識がなくても、マウス操作や入力作業をルールとして覚えさせて自動実行できます。Windowsユーザーなら無償で利用できるため、事務職の方を中心に「一番身近な助っ人」として活用が広がっています。
.そもそも「AIエージェント」ってどんなもの?
AIエージェントという言葉、ちょっと難しく聞こえますよね。
これまでのAI(例えばChatGPTのチャット画面など)は、こちらが聞いたことに答えてくれる「物知りな相談相手」でした。
それに対してAIエージェントは、「相談」だけでなく「行動」までしてくれる存在を指します。

例えば、「来週の会議に向けて、メンバーの空き時間を調べて会議室を予約しておいて」と頼んだとします。
今までのAIなら「予約の方法」を教えてくれるだけでしたが、AIエージェントは実際にあなたのカレンダーを開き、空いている時間を探し、予約システムを操作して、メンバーに招待メールを送る……といった「一連の作業」を自ら判断してこなそうとします。
「そんなに便利なら、もう全部AIでいいじゃない!」と思ってしまいますよね。でも、ここからが大切なポイントなんです。
2.「考えるAI」と「守るRPA」の違い
AIエージェントの最大の特徴は、マニュアルがなくても「おそらくこうだろう」と自分で考えて動く「推論」の力です。一方でRPAは、人間が決めた「ルール(定義)」をどこまでも忠実に守ります。

これを仕事のスタイルに例えると、こんな違いがあります。
特徴 | RPA(PADなど) | AIエージェント |
役割のイメージ | 「手順を完遂する職人」 | 「空気を読む秘書」 |
指示の出し方 | 1から10まで手順を教え込む | 「目的」だけをふんわり伝える |
得意なこと | 同じ作業を1ミリの狂いなく繰り返す | 状況に合わせてやり方を変える |
もしミスが起きたら | 人間の指示ミス(原因がすぐわかる) | AIの勘違い(なぜそうなったか不明) |
RPAは、あらかじめ敷かれたレールの上を正確に走るのが得意です。一方でAIエージェントは、レールがない場所でも目的地に向かって道を選びながら進めます。しかし、道を選ぶときに「近道だと思って、通ってはいけない私有地(社内ルール外の処理)を通ってしまう」というリスクも持ち合わせているんです。
3.なぜビジネスの現場でRPAは「絶対」になくならないのか
さて、ここからが本題です。AIがどれほど賢くなっても、なぜRPAは残り続けるのでしょうか。そこには、会社という組織で働く上で避けて通れない「正確性」と「説明責任」という大きな壁があるからです。

「たぶん正解」では困る仕事がある
例えば、1円のズレも許されない「経費の精算」や「銀行振込」、あるいは法的なルールに則った「雇用契約の更新」などをイメージしてみてください。
AIが「状況を見て、たぶんこれが最適だと思ったので処理しておきました!」と柔軟に判断して、もし1円でも間違っていたら……。ビジネスの世界では、その「柔軟なミス」が大きな問題になります。
「決められた手順通りに、100%確実に実行する」というRPAの頑固さは、信頼が第一の現場では最強の武器になるんです。
「なぜこうなった?」に答えられる安心感
もう一つ大事なのが「説明責任(アカウンタビリティ)」です。
上司や監査部門から「なんでこのデータ、この数値になったの?」と聞かれたとき、RPAなら「この設定画面の、この数値を見て、こう判断するように設定したからです」と、誰にでも納得できる証拠(ログ)を見せることができます。
一方、AIエージェントの判断は、時として「AIがそう考えたから」というブラックボックスになりがちです。組織としては、「中身はわからないけど、AIがやったことだから信じてください」とは言えませんよね。
「誰が見ても理由がわかる(透明性)」という点において、手順が目に見えるRPAは、組織の秩序を守るためにこれからも重宝され続けます。
4.これからの自動化は「いいとこ取り」が合言葉
将来的には、AIエージェントとRPAは対立するのではなく、「強力なタッグ」を組むことになります。

AIエージェント(脳): お客さまからのバラバラな形式のメールを読んで、「これは住所変更の依頼だな」と内容を整理する。
RPA(手足): 整理された情報を受け取って、基幹システムの決まった欄に、正確に住所を打ち込む。
このように、判断が必要な「入り口」はAIが、正確さが命の「出口」はRPAが担当するという分業が進んでいくでしょう。RPAは消えるのではなく、AIという賢い「相棒」を得ることで、より難しい仕事もこなせるようにパワーアップしていくわけですね。
5.まとめ:今私たちができること
AIエージェントという新しい技術が登場しても、皆さんが今PADなどで学んでいる「業務をステップごとに分解する」「正確な手順を組み立てる」という経験は、決して無駄になりません。
むしろ、AIに「何を、どうやって動かしてほしいか」を正しく伝えるためには、この業務を整理する力が最も重要なスキルになります。
道具は進化しますが、それを使いこなして「どんな未来(効率的な職場)を作りたいか」を決めるのは、いつだって人間です。

まずは身近なPADを使って、小さな「できた!」を積み重ねていきましょう。その一歩一歩が、AIを自在に操る未来のあなたを作ってくれるはずです。
変化の激しい時代ですが、新しい技術を怖がらず、かといって過信もせず、自分たちの仕事を楽にするツールとして一緒に仲良くなっていきましょう。
ぜひ、これからもチャレンジを続けてみてくださいね!
【最後まで読んでくれた方へ】
「AIだ、RPAだと言われても、結局うちの業務のどこに使えるの?」
「便利なのは分かったけれど、自分たちだけでやり切る自信がない……」
そんなふうに感じた方もいらっしゃるかもしれません。
新しい技術が次々と出てくる今、一人で、あるいは自社だけで正解を見つけるのは、とても大変なことです。
私たちワイ・ビー・シー(YBC)は、そんな「何から手をつければいいか分からない」という企業の皆さまの隣に座り、一緒に業務を整理し、デジタル化を形にするお手伝いをしています。
ツールの導入だけでなく、現場の方々が無理なく使いこなせるようになるための研修やルール作りまで、ワンストップで伴走いたします。「相談できる相手がいない」とお悩みの方も、まずは気軽な気持ちでお話を聞かせてください。
あなたの会社の「現場の困りごと」を、一緒に解決していきましょう。
投稿者
白川
Power Automateを中心に、業務自動化や業務改善の支援を行っています。 セミナー講師として、自動化の考え方や設計のポイントをわかりやすくお伝えしています。

